アイリストだって産休・育休を取っていい。
美容業界で「働き続ける」ために知っておきたいこと
アイリストとして働く中で、結婚・妊娠・出産といったライフイベントに直面したとき、
「この仕事を続けられるのか?」
と不安に感じる方は少なくありません。
特に個人経営のサロンや中小規模の店舗で働く場合、産休・育休の制度が十分に整っていないケースもあり、
「迷惑をかけるのでは?」
「戻る場所はあるのか?」
と悩む声も多く聞かれます。
この記事では、アイリストとして安心して産休・育休を取得し、復職するために知っておきたいことをまとめました。
✅そもそも産休・育休ってどんな制度?
まず基本から確認しましょう。
産休(産前産後休業)とは、法律で定められた制度で、
・出産予定日の6週間前(双子以上は14週間前)から
・出産後8週間まで
休業できる制度です。
育休(育児休業)は、原則として子どもが1歳になるまで(一定の条件を満たせば最長2歳まで)取得できる休業制度。
どちらも雇用保険に加入していれば、条件を満たすことで給付金(育児休業給付金)も受け取ることができます。
✅アイリストでも産休や育休を取得できるの?
もちろん、アイリストでも産休・育休は取得可能です。
ただし、働き方によって受けられる制度に違いが出る点には注意が必要です。
【正社員・契約社員の場合】
・労働基準法・育児介護休業法の対象
・条件を満たせば休業中も給付金あり
・復職も法律で守られている
【パート・アルバイト・業務委託の場合】
・雇用保険に加入しているかどうかがカギ
・週20時間以上・31日以上の勤務見込みなどの条件を満たしていれば給付対象
・業務委託契約だと、産休・育休の制度の適用外となるケースがほとんど
つまり、「アイリスト=産休・育休が取れない仕事」ではなく、
制度の適用対象かどうかを自分の雇用形態で確認することが大切です。
✅職場に言い出しづらい…そんなときは?
現場の声でよく聞くのが、
「店長やオーナーに妊娠を伝えるのが怖い」
「休むことで他のスタッフに負担がかかるのが申し訳ない」
というもの。
たしかに、美容業界は少人数で回している店舗も多く、1人抜ける影響は大きいです。
ですが、本来産休・育休は「遠慮すべきこと」ではなく、働く人の当然の権利。
できれば安定期(妊娠16週~20週)頃までには上司へ相談し、引継ぎや今後の働き方を一緒に考えていくのがベストです。
職場が前向きに対応してくれるかどうかは、「普段の信頼関係」や「雇用契約の明確さ」にも関わります。
事前に制度や法律を理解し、自分の立場を整理しておくことで、不安を減らせるはずです。
⭐️復職後の働き方、どうする?
産休・育休が明けたあと、多くのアイリストが直面するのが「子育てと仕事の両立」です。
特に、保育園の送り迎えや子どもの体調不良など、思い通りに働けないこともあります。
そのため、復職後の働き方は、事前にしっかり相談・交渉しておくことが重要です。
たとえば
・週3〜4日の時短勤務にする
・予約数を制限して無理なくスタートする
・夕方以降は入客せず、早番のみで働く
など、柔軟な働き方を認めてくれる職場は増えてきています。
また最近では、子育て中のアイリスト向けに、業務委託や面貸し形式で短時間から復職できるサロンも登場しています。
ブランクを恐れずに、まずは「自分が無理なく働ける形」を選びましょう。
🌱まとめ:アイリストという仕事を「続ける選択肢」を持とう
アイリストという仕事は、技術職でありながら、柔軟な働き方ができる点が魅力です。
出産や子育てといったライフイベントがあるからこそ一度立ち止まって、
「自分に合った働き方とは?」
を見つめ直す機会にもなります。
制度を正しく理解すれば、安心して産休・育休を取得し、復職も可能です。
そして、そんな環境を整えてくれるサロンと出会えるかどうかは、働く場所選びにかかっています。
求人サイトや面談では、
「産休・育休制度があるか?」
「復職後のサポート体制は?」
といった観点も忘れずにチェックしてみてください。
「この仕事が好き」だからこそ、無理をせず、長く続けられる働き方を一緒に探していきましょう。